最近、自分がこれからどんな仕事をしていきたいのか、考えることが増えました。
今はSNS運用代行やWeb発信のサポートを中心に仕事をしていますが、もう少し長い目で関わってみたいと思っていることがあります。
それは、長く続いてきた事業や文化を、これからも続けていくためのお手伝いをすること。
なぜそんなふうに思うのか。
考えてみると、実家の電気屋さんのことが、少なからず影響している気がします。
大正生まれの祖父が始めた、地域の電気屋さん
私の実家は、もともと地域の電気屋さんでした。
大正生まれの祖父が電気工事士として働き、お店を始めたのがきっかけです。
祖父の話には、今でも印象に残っているものがいくつもあります。
戦時中、電気工事ができる人は珍しかったらしく、上官に気に入られて芋焼酎をいただいた話。
美智子さまのご成婚の頃にはテレビが飛ぶように売れて、リアカーでテレビを売り歩いた話。
作り話ではなく、本当にあった出来事。
なのに、まるで物語を読んでいるように面白いんです。
今とはまったく違う時代を生きていた人たちの話を聞くと、胸がキュッと締め付けられるような、不思議な感覚になります。
その時代に生きていた祖父がいて、家族がいて、その積み重ねの先に今の自分がいる。
そう考えると、なんだか背筋が伸びるような気持ちにもなります。
継がなくても、なくなるのは寂しかった
そんな実家の電気屋さんも、父が思いのほか早く亡くなったことなどが重なり、事業を引き継ぐことなく店をたたむことになりました。
私自身が継ぎたいと思っていたわけではありません。
弟は一時期、継ぐことも考えて専門学校に通っていましたが、最終的には自分には合わないと別の道を選びました。
それについても、私は弟に好きなことをしてほしいと思っていました。
誰かが無理をしてまで、継がなければいけないとは思いません。
それなのに、お店がなくなってしまうことは、やっぱり寂しかったんです。
祖父から始まり、父へと続いてきたものが、そこで終わる。
ただお店がひとつなくなるというだけではない、何かが失われるような気持ちがありました。
だからといって、誰かが継げばよかったとは思いません。
お店を続けることにも、閉じることにも、それぞれの事情があります。
それでも、長く続いてきたものがなくなる寂しさは、今も心に残っています。
「俺が継ぐんだ!」という言葉
仕事をしていると、ほかの会社でも、その会社ならではの歴史や家族のエピソードを聞くことがあります。
また、「俺が継ぐんだ!」と、小学生の男の子が当たり前のように、誇らしげに話している姿を見たことも何度かあります。
そういう姿を見ると、単純に、素敵だなと思うんです。
子どもがそんなふうに思える仕事が、家族の中にあること。
そして、受け継いできたものを、自分も続けていきたいと思えること。
もちろん、成長して別の道を選ぶことだってあるでしょう。
継ぐことが正解で、継がないことが間違い、というわけではありません。
それでも、長い時間をかけて大切にされてきたものが、次の世代へと受け渡されていくことには、特別な魅力を感じます。
これから、自分が関わっていきたい仕事
最近は、そんなことを考えながら、自分のこれからの仕事についても少しずつ考えるようになりました。
例えば、2代目、3代目の経営者さん。
先代から受け継いできた事業や、長年大切にされてきた技術、地域に根付いた商売。
そこにはきっと、売上やサービスの内容だけでは語れない、たくさんの歴史や思いがあるのだと思います。
そういうものを大切にしながら、これからも事業を続けていきたいと願っている方がいるなら、自分も何かお手伝いできたら嬉しい。
今まで積み重ねてきたWebやSNSの知識・経験は、そのための手段にもなるはずです。
もちろん、私自身が事業承継の専門家というわけではありません。
できることは、今のところWebでの発信を中心としたサポートです。
でも、ただ情報を発信するだけではなく、その事業がどんな人たちによって、どんな思いで続いてきたのか。
そういう背景にも目を向けながら、一緒に考えていける仕事がしたい。
最近、そんなことを思っています。

